サークル最短記録の3ターン。しかもシナリオにすら入っていない導入部分。
すんごいショックでした。
ダイス目もあります。運もある。PCの行動を決めたのは私。誰も恨んではいけない。
でも・・・正直、今回のGMさんは恨みたい気分。いや、ただ運が悪かっただけ・・・。
一番悪いのはPLの私。人のせいにするのはよくない。よくないけど、悲しい。
誰がいいか悪いかではなく、あまりに後味が悪いので誰かに聞いて欲しいのです。
私のPCは、冒険の舞台にもなる予定の、ある小さな田舎町出身の盗賊な女の子。
トータルではそこそこの能力があり、盗賊としては優秀だが、筋力とHPには恵まれていない。ハッキリ言って、一人でゴブリンと戦った場合こっちが危ないというか弱さだ。
だから、今回の導入部分で、GMさんの意向はなんとなく察しはついていたものの、それに乗ってあげるつもりは申し訳ないが全然無かったというか・・・むしろ迷惑だった。
導入部分のシナリオはこうだ。ある田舎町で、私たちのPCはそれぞれ思い思いの行動をしていた。友人とお喋りに興じたり、酒場で飲んだくれていたり、仕事を探して冒険者の宿を訪れたりといろいろだ。そして、物語は私のPCから始まった。友達と別れて、一人ぶらぶらしていた私のPCは、町ハズレで耳慣れない騒動を聞きつける。事件の始まりだ。
お約束通り、私のPCはその場へ向かい、野盗達が徒党を組んで町を襲ってきた事を知る。私のPCにも危険が迫った・・・普通ならここで食い止めるのもお約束だったかもしれない。しかし、私はPCをそこから逃がした。非力な上に多勢に無勢。単独で彼らに向かっていく気は最初から無い。町の人に危険を知らせようと大声で叫びながらそこから逃げた。GMさんは野盗はそこらの家の扉を壊し、人を脅す場面を演出したが、それに乗る気にはならなかった。「戦わないの?」とさりげに聞かれたが、お断りした。
そんな無神経な・・・女の子がこういう場面で一人で立ち向かえると本気で思うの?「戦士」なPCなら受けてたてたかもしれない。だけど・・・いけるか、いけないか。私でもそれくらいの状況判断くらいは出来る。明らかに不利。それともこれは、GMさんのシナリオを信じて飛び込めというコトなのか?イロイロ考えてはみた。この時、私はシナリオの展開より、PCとしての心情を重視してしまった。「こういう場面に出くわした、腕に自信のナイ女の子はどうする?」・・・怖いに決まっている。幸い足は早い、そこからさっさと逃げ出そう。そのうち、きっと誰かに会えるはずだ。ネガティブな行動に業をにやしたのか、GMさんは「私のPCと顔なじみの小さい女の子」が3人の賊に襲われ、父親が必死で守ろうとしている場面を出してきた。これは精神的にキツかった。しかし、3人を相手に一人で戦いぬく自信は無い。私は心を鬼にして、その場からもPCを逃がした。この町のどこかにいる、他のPCを探そうと思ったからだ。こっそりとその場を離れるのには判定が必要だったが、これはうまくいった。「逃げるのには成功です・・・女の子がどうなったのかはわかりませんが。」と。その時、GMさんは言った。小さな女の子まで見捨てるなんて、なんてひどい女だろうと思ったに違いない。
どっちがひどいのよ!見捨てたくなんかないわよ、本当は!こっちの気も知らないで!と言いたかったが・・・これはただの私個人の感傷だ。だから黙っていた。
「誰か、助けて!」と彼女は叫びながら、村の中を走り回る。しかし、シナリオはまったく先には進まない。他のPCは誰一人出てきてはくれない。耳に届く、父親の断末魔の悲鳴。
助けてくれる人は誰もいない。このまま逃げるのが正解だと、私の中のPLとしての勘が言う。だけど「女の子が慕うお姉ちゃん」としてのPCは、少女を見捨てる事ができなかった。私のPCは、とうとうさっきの場所に引き返した。少女に襲い掛かろうとしていた賊を挑発し、注意を自分の方に抜ける。まだ無事だった少女に早く逃げるように言い、自分もそのまま賊を引っ張りまわして逃げたいと宣言した。土地勘を生かして逃げ回っていれば、いずれ誰かに会えると思ったからだ。しかし、思ったとおり・・・GMさんは許可してくれなかった。それはそうだろう、時間をかけてやっと狙い通りに飛び込んできた獲物なのだから。私のPCは既に賊に囲まれて逃げ場は無い。戦うしかない。そう宣言されてしまった。
そして、3対1の戦いが始まった。
1ターンめ。
私のPCの攻撃は賊の一人の武器を落としたものの、後の2人からダメージをくらって、HPが一気に半分になった。やはりこの展開が、GMさんの意図的なものだったことはすぐにわかった。なぜなら、その1ターンの終了とともに、次のPCがこの場面に登場したからだ。2番目のPCさんは神官で、力はあまり強くはないが、何より回復魔法が使える。それにチェインメイルだから私のPCより硬い。二人で戦えば、他のPCさんが合流するまで持ちこたえられるかもしれない。私はそう思った。
2ターンめ。
私のPCは防御専念を宣言した。ほんのちょっとでもダメージを抑えて時間を稼ぐためだ。ところが、神官PCさんの行動宣言は「後ろ」で「お父さんに回復魔法」だった。
正直言って驚いた・・・お父さんですか!?「もう死んでいるよ?」と言うGMさんに、彼は「こうすると死体がキレイになると聞いたから、これでいいんです。」と言った。それは初耳。泣きじゃくる幼い娘の前に横たわる、愛する父親の無残な亡骸。神官としては心情的にそうなのかもしれない。私は、ここでは気を取り直した。まだHPは半分ある。このターン持ちこたえれば、次のターンで回復してもらえる・・・。私のPCは、3人の賊からの攻撃を一人で受けた。防御専念といえど、これはきつかった。しかし、HPを3残してなんとか持ちこたえた。このターンの終わりにまた一人、戦士なPCさんが駆けつけてくれた。直接攻撃力のあるPCさんの増援は心強い。彼は私のPCの隣に並んで、山賊の一人を引き受けると宣言した。私のPCはまたも防御専念だが、筋力とHPが抜群に高く金属鎧の戦士なPCさんは、強打で打って出る。これで3対3だ。なんとなくいいカンジの流れになってきた、とこの時私はちょっと思った。残る2人のPCは友人同士で、そろって冒険者の宿にいる。ということは、次のターンで全員集合できる計算だ。しかし・・・。
私の安直な予想に反して、神官PCさんは前には出てはくれなかった。宣言した行動は「泣いている女の子にサニティ」・・・私は今度こそ耳を疑い、聞きなおした。
目の前でだらだら血を流して戦っている私のPCは無視ですか!?
「前には出ないの?」とGMさんが神官PCさんのPLさんに聞いていた。やはり予想外だったんだろう。そのPLさんは「戦いはキライですから出ません。」と答えた。
「あの・・・私のPC、あとHP3しかないんですけど・・・。」
PL発言はあまりするべきではない。だけど・・・あんまりな展開に思わず、口から出ていた。神官PCのPLさんは「あ・・・。」と言った。「忘れてた・・・。」
・・・はっきり言ってしまうが、神官PCがいつもパーティのHPを気にしているかと思えば意外とそうでもない。こんなふうに、回復する場面を間違える事はそう珍しい事じゃない。
だけど、これは致命的だった。宣言したからには、取り消しは認められなかった。
そして。
私は・・・いいダイス目だけを出して、PCを守ってあげることは出来なかった。
山賊の一人は、宣言通り戦士PCさんが攻撃を受け止めてくれたが、残りの2人がこっちを襲ってきた。一人目は運良く避けたが、もう一人のダメージがキレイに通って・・・私のPCはここで倒れた。
THE END。
ああ・・・やはり、と私は思った。わかっていたのに・・・。
「だから、嫌だったんですよね。一人で戦うのは・・・。」「ダメだって言ったのに・・・。」
最後に、ため息と一緒にその一言が漏れてしまった。
強制戦闘。
だけど、最後に判断したのは私だ。実は、私は少女を救助に向かわせた時、死んでも仕方がないと悲壮な決意をしていた。悲観しすぎだと笑われるかもしれないが、いざという時に私はダイス目がふるわないのだ。それがわかっていたから。女の勘だとでも思ってもらえばいい。思っていたのに、わかっていたのに乗ってしまった。私のせい。
けど、私が逃げている限り・・・ただの導入に20分も費やして、それでも進まないシナリオ。イラツクGMさんや他のPLさんの視線。私は妥協してしまった、PCを犠牲にして。
この判断は絶対に間違っていた。私が一番良く知っている。八つ当たりみたいで申し訳ないが、GMさんの筋書きが甘過ぎた事も否定できない。今日の私のPCに噛ませるには、あまりにも厳しい条件だったと思う。例えば敵NPCの数。1対1ならともかく・・・どうして3人も必要だったのか。最初の場面で私のPCが介入すると計算して、女の子・父親・私のPCに1人ずつという計算だったのか。それが、私が逃げた事で女の子が捕まり、父親が死んだ事・・・つまりそのペナルティとしてそうなったという事なんだろうか。ふたつめは、他PCの登場。一人ずつの意図がわからない。確かに、絶体絶命な女の子のピンチを颯爽と助けに入る場面はカッコイイ。PLさん達はその展開に盛り上がった。男の人的にはそれは「燃え」なんだろう。だけど・・・そんなものの為に犠牲にされてもちっとも嬉しくない。それに、登場する順番も微妙だ。キャラシートを比較した限りでは、筋書きに誤りはない。野盗に襲われてピンチな女の子、彼女の傷を癒せる神官の登場、続いて盾になる戦士、最後にもう一人の戦士と魔術師が参加する。まあ普通の判断だろう。でも、GMさんは見落としてた・・・各PLさんのクセを。今回のメンバーはGMさんを含めて何度か一緒にプレイをした事があるPLさんばかりだ。だから、考えに入れていてもよかったのではないのかな、と私は思ったりする。十年選手に対して2年目の私が言うのはナマイキだが・・・私は小心者。神官PCのPLさんはクセモノで超マイペース・・・星とお話しするよーなPCばかり扱う人。戦士さんは熱血キャラ燃えな人・・・。そんなカンジ。それにGMさんと神官PCのPLさんはTRPG友達だ。行動のクセくらい、わかっていると思うのだが・・・。
余談だが、私のPCを回復してくれなかった神官PCさんの行動にペナルティはつかなかった。結果的にこうなってしまったが「知らない同士だから」「女の子を助ける方を優先したから」「ケガに気がつかなかったから」と理由はいろいろ。当然だとは思うが、他のPLさんからは非難の声もあがった。だけど、GMさんがOKだと宣言したから仕方がない。
・・・最初の「死んだお父さんへ回復魔法」への追及はないのか? GMさん?
余裕があるならまだしも・・・「トモダチに甘すぎる傾向」がここにも顔を出すのか。
GMさんの狙いは、一人で戦う女の子に続々と他のPCが加勢していき、一緒に賊を倒してパーティになり、本筋のシナリオに向かうというドラマチックな導入だったのだろう。
ムリだと、私は最初から何度も訴えていたのに。そんなにも自信があったのだろうか。
PCはただのゲームの駒。現実にはそんな人間は存在しない。彼女の生も死も私のゲームの遊びの中。「まあ、よくあることだから。」と、この時一緒だった皆さんは私を慰めてくれた。でも、その言葉を、どう受け止めたらいいんだろう?
気にするな=PCが死んでも気にするな?・・・気にならないものなのか? 悔しいに決まっているんじゃないのか? 最後の敵とでも戦って、華々しく死ぬのなら、まだ救われるだろうが、まだ冒険にすらでていないのに悔しくないはずがないじゃないか?
私は、自分はキャラ萌え体質ではないと思っている。でも、愛着がまったくないわけでもない。やっぱり可愛い。少なくとも「いやあ、死んじゃったよお。」と笑い飛べばせる神経は持ち合わせてはいない。ベテランの人に言わせれば、それはまだまだ初心者が抜けていないとでもいったところで、切り替えができないといけないらしい。
一理はあるだろう・・・でも・・・そういうのはちょっと嫌だ。
これから他力本願は考えない。GMさんの意図も他のPLさんの助力も。
・・・ごめんね、アーシャ。私、これからはもっと鬼になってあんた達PCの命守るから。
こんなこと事態は、特に珍しくはないのだろうとは思う。
逆に、ギリギリのスリルが面白いと言うPLさんだっているだろう。
だけど、初めての「死」を、こんな納得いかないカタチでも迎えたのはショックだった。
追伸 このセッションは4回のキャンペーンの予定だった。私は、それでも出席しなくてはいけないのだろうか?
色々不運な事が重なった末の事故だとは思うのですが、思いがけないPCの死は悲しいものです・・・。私も似たようなことを経験したことがあったり(つωT)
それと以後のキャンペーンに無理をして参加しない方がいいのではないでしょうか。
一度感じてしまったGMと他PLへの不信感は、中々消えないと思いますし・・・。
自分のPCが死ぬ事は、それもゲームのこんな序盤に
こんな理不尽に死ぬ事はとてもショックですよね。
丁寧で細かい描写からまりちゃんさんのアーシャをとっても大切に思う心と
彼女が失われてどれほどにショックだったかが伝わってくるようです。
ところで今までの日記を見ていて思ったのですが
まりちゃんさんは場の雰囲気を尊重するあまり
自分を殺しすぎているのではないでしょうか。
自分のことを考えるよりも、他人のことを考える。
それはとても素晴らしい事で、私はとても好感を抱きます。
でも、それによって貴方がつまらない思いをするなら
貴方と同卓で貴方と同じ様な思考をする人間には
ひどく寂しく水臭く感じられるでしょう。
更にいうならばTRPGはコミュニケーションのゲームであり
それは双方向性のものだという事です。
PL発言は決して悪いものではありません。
貴方のしたい事、したくない事を表明し
仲間内で行うゲームの方向性を決定するのは
むしろ推奨されるべきことです。
色々と長く、また、偉そうなな発言になってしまいましたが
次はきっと楽しいゲームになるように祈っています。
あちゃ〜、コレはGMとPLとの間でコンセンサスが
取れなかったパターンですねぇ。良くあることでは
ありますが、その一言で終わらせてはいけない問題
でもあると思います。
自分はFEARゲーをメインに遊んでいますが、
やはり今回予告やハンドアウトなどの事前すり合わせ
はとても大事なんだなと思いました。
その後、別キャラクターとして参加ですか?
こういうとき、登場判定があるゲームって偉大だなぁと思ってしまう。
もし、自分が戦士なら、助けを呼び回ってる段階で登場できただろうしなぁ
まあ、だからって知らない人間に助けを求めてくれるとは限らないけど‥‥
くだんの熱血プレイヤーさんは、どんな反応だったのかな?
読ませてもらった限りですが、明確にGMと神官PLに問題ありか、と。
システムはソードワールドですよね?
まず、ソードで普通のシーフに敵3人は無茶です。こちらのLvが1つ2つ上でも死にますよ。
そして神官。回復してやれ、と。確かにロールプレイは大切かもしれませんが、自分の満足のために人を犠牲にしてもよいものか?と聞かれれば私は否と答えます。
ただ、まりちゃんさんも「回復してくれないと私のキャラが死ぬんだけど、それでもそっちを優先するのか?」と念を押してもよかったかもしれませんね。もし、悪意無くやってる天然なPLさんならそれで助けてくれるかと。
逆にそれで助けてくれないならちと問題有りです。
なんによ・・・世の中には星の数ほどシステムとゲーマーがあります。1人で100人の野盗を蹴散らすことが容易なゲームもありますし。
いちど気分転換に他所で遊んでみてはどうでしょう?
TRPGって人と人との間で行われることだから、いったん不信感を抱いてしまうと気が乗らなくなってしまいますね。
GMとPLの間にきちんとしたコンセンサスがとれていたのかどうか。。。
上のブログを読ませていただくと、GMのシナリオにも若干強引な点がありますし(シーフに敵3人は躊躇して当然)、PL(PCではなく)同士の意思の疎通にも問題があったように思います。
PC発言とPL発言は別物として最初にメッセージを送られてもよいのではと、あまり自分を押し殺すのもしんどいでしょうし。。。
極端な例で言えば、PC「貴様の助けなどいらん!」(PL:無礼でごめんなさい。誰か止めて〜〜) という感じでしょうか。
ううむ・・・
これは、酷い目にあいましたね・・・
逃げられると予想していなくてアドリブ対処の結果
であるならば、GMの準備不足ですねぇ・・
NPC(しかも死者)への回復を真っ先に行い、仲間の怪我
を把握していないのは、ロールプレイ出来てない証拠かも。
今回は本当に大変でしたね。お疲れ様でした。
ただ
>これから他力本願は考えない。GMさんの意図も他のPLさんの助力も。
まりさんにあうGMさんやPLさんは近くにきっといる筈。
そこのキャンペーン続ける時間を、今は見ぬ仲間を探す事に
使って、楽しいTRPGが出来る場所を獲得しましょう♪
一人でやるならTVゲームと一緒。
みんなと助けあう(役割を演じあう)ゲームを楽しみましょう^^
良い仲間が出来る事をお祈りいたします。
んー、これは自分の見方ではGMのシナリオの用意不足であり、アドリブのミス、それと、神官PLの自分のロールプレイに専念するあまりの視野の狭まり、に原因があると思います。
それと、PCの命、NPCの命に対する価値観については、実際その場に直面しないと気付きにくいのですが、意外と個人差が大きいものですから…。
今回の経験で、このようなことがあっても死なないPCを作る⇒能力重視⇒ユニット化、の悪循環に至らないことを祈ります。
私は他のPLのプレイングとGMの采配ミスで死ぬなんてことは、結構よく経験しました。なんせ、「お前、プレイングもキャラもどこも悪くないのに死ぬよなぁ。主に他のPLとかのせいで」と言われるほどに事故死率が高かったです(^^;
まぁ、ヤなことは忘れて楽しく遊ぶのがいいかと思います。